「毎日ていねいにクレンジングして、ダブル洗顔も欠かさない。なのに、どうして肌はザラつくのでしょう?」
もしあなたが、以前の私と同じように「スキンケアの前は、しっかり洗わなきゃ」と頑張っているなら、一度その手を止めてみてください。
はじめまして、元エステティシャンのMです。これまで数え切れないほどの化粧品を扱い、お客様の肌に向き合ってきました。
そんな私が40代になった今たどり着いたのは、高級なクレンジングではありませんでした。クレンジングも洗顔料も使わず、オイルだけで洗う「オイル洗顔」という方法です。
それだけで、長年悩まされた肌のベタつきも、指に触れる嫌な角栓も、驚くほど落ち着きました。「本当に洗わなくて大丈夫?」「余計にニキビができない?」——そう不安に思う方にこそ、知ってほしい方法です。
この記事では、プロの視点から紐解く「引き算のスキンケア」として、私が実際に肌を立て直したオイル洗顔のやり方と、正直なデメリットまでを解説します。

この記事がおすすめなのはこんな人
- 肌質を整えたい
- 角栓や毛穴が気になる
- 自分に合うクレンジングや洗顔がなかなか見つからない
ちなみに、私が使っているのはこのホホバオイルです(私は1,000mlの大容量を愛用しています)。
オイル洗顔とは?|クレンジング・洗顔を使わない引き算の洗顔

オイル洗顔は、美容家のmimiさんが提唱された洗顔方法です。一般的な「クレンジングオイルでメイクを落とす」方法とは違い、界面活性剤などが混ざっていない100%ピュアオイルを使って洗うのが最大の特徴です。
提唱者のmimiさんがすすめているのは「ベビーオイル洗顔」ですが、私は皮脂が多くニキビができやすい肌質のため、ベビーオイルは合いませんでした。今はホホバオイルを愛用しています。(肌質別のオイルの選び方は、後半で詳しく解説しますね。)
クレンジングオイルとの違い
そもそもクレンジングオイルは、「油は油に溶ける」という原理で、オイルが皮脂やメイクなどの油性の汚れを溶かし出すものです。ただ、油と水は混ざり合わないため、そのままではすすいでもぬるつきが残ります。
そこで、水と油をなじませてすすげるようにするために、「界面活性剤」が配合されています。ジェルやミルクなど、さっぱりした使用感のクレンジングも、油性の汚れを落とすために界面活性剤を多く含んでいます。オイル洗顔は、この工程そのものを手放す、という発想なのです。
なぜオイルだけで汚れが落ちるの?

メイク汚れや皮脂は「油性」です。同じ油であるオイルとはよくなじむので、オイルを肌にのせると、これらの汚れが浮き上がってきます。あとは、浮いた汚れをティッシュでやさしく吸い取れば、界面活性剤を使わずとも汚れは落ちる——というのがオイル洗顔の考え方です。
界面活性剤の役割と、「洗いすぎ」のリスク
誤解のないようにお伝えすると、界面活性剤は決して“悪者”ではありません。汚れをしっかり落とすために欠かせない、優秀な成分です。ただ、一つだけ弱点があります。それは、汚れと「肌に必要なもの」を区別できないことです。
- うるおいを守る細胞間脂質(主にセラミド)まで洗い流してしまうことがある
- 肌に必要な皮脂も一緒に落としてしまう
- すすぎ残しがあると、肌の負担になることがある
だからこそ従来は、「しっかり洗い上げて、そのぶん化粧水・美容液・乳液でたっぷり補う」というケアが主流でした。汚れを落とすことと、うるおいを守ることは、両立が難しいとされてきたのですね。オイル洗顔は、この“足し算前提”の常識に、静かに一石を投じる方法だと感じています。
オイル洗顔のメリット|肌に必要なものを守れる

オイル洗顔の一番のメリットは、肌に必要なうるおい成分を守りながら洗えることです。
- 界面活性剤を使わないので、細胞間脂質(セラミド)が守られる
- 水をほとんど使わないので、水溶性のうるおい成分(天然保湿因子・NMF)も流れ出にくい
- 洗顔での“仕上げ”がいらず、洗い上がりのつっぱりが出にくい
天然保湿因子(NMF)は、水で洗うだけでも流れていってしまう、少しデリケートな成分です。もともと細胞間脂質に守られているので、その細胞間脂質を守れるオイル洗顔とは相性が良いわけですね。通常の洗顔で失われがちな大切なものが残る——これが、私がオイル洗顔をおすすめする一番の理由です。
うるおいの鍵になる「セラミド」については、こちらで詳しくまとめています。
【正直に】オイル洗顔のデメリット・向かない人
良いことばかりをお伝えするのは、プロとして誠実ではありませんね。オイル洗顔にも、向き・不向きがあります。始める前に、次の点を知っておいてください。
- 濃いメイクは落としきれないことがある:ウォータープルーフのマスカラなど、密着力の高いポイントメイクは、専用リムーバーとの併用が安心です。
- 合うオイル選びが重要:肌質に合わないオイルを使うと、かえって毛穴が詰まることがあります。実際に私も、ベビーオイルでは生え際やTゾーンに細かいぶつぶつが出ました。
- 慣れるまで不安を感じやすい:「本当に落ちてる?」という感覚は、最初は誰にでもあります。まずは1〜2週間、様子を見ながら試すのがおすすめです。
肌に合わないと感じたら、無理に続けないでくださいね。合う・合わないを見極めることも、大切なスキンケアです。
オイル洗顔のやり方【4ステップ】

- 肌が濡れていない状態で、メイクの上からオイルを大さじ1ほど塗布します。
- 手のひらで、ぺたぺたとやさしくなじませます。
- 1分ほどしたらティッシュオフ。肌にティッシュをのせ、オイルを吸わせるイメージで。ティッシュを替えながら、数回に分けて吸わせます。
- 基本は洗顔をしませんが、ぬるつきが気になるときは、泡立てた洗顔料を肌にのせて3秒ほどで流します(お湯はぬるいと感じるくらいの温度で)。
提唱者のmimiさんの動画も、あわせてご覧になるとイメージしやすいですよ。
絶対に守ってほしいこと|こすらない

こするのは厳禁です。オイルをなじませるときも、ティッシュオフのときも、洗顔のときも、絶対にこすらないでください。摩擦は、シミやたるみ、色素沈着の一因になります。ティッシュにメイク汚れがまだ移るようなら、2回目・3回目とやさしく繰り返せば大丈夫です。
肌質別・オイルの選び方

オイル洗顔の成否は、オイル選びで決まると言っても過言ではありません。手に入りやすいものを中心に、肌質別に整理しました。
脂性肌・ニキビ肌の方

- ホホバオイル:ホホバの種子から採れるオイル。酸化しにくく、皮脂に近い組成で、毛穴に詰まりにくいのが特徴です。
- スクワラン:酸化しにくく、さらっとした使用感。皮脂を構成する成分に近いオイルです。植物由来なら手頃な価格で手に入ります。
乾燥肌・敏感肌の方

- ミネラルオイル(ベビーオイル):石油を精製して作られるオイルで、ワセリンと同類。酸化しにくく、肌をラップのように覆って密着します。
- オリーブオイル:肌をやわらかく整えますが、アクネ菌のエサになりやすいオレイン酸が多めなので、ニキビ肌には不向きです。
- マカダミアナッツオイル:酸化しにくく肌なじみが良い一方、こちらもオレイン酸が多め。ナッツアレルギーの方は避けてください。
結論:ホホバオイルかミネラルオイルがおすすめ

乾燥肌・敏感肌の方は、ミネラルオイル(ベビーオイル)を。ほとんどの方でアレルギーが起こりにくく、傷の保護に使われるワセリンと同類の、いわば“さらさらのワセリン”です。肌をラップするように覆うので、バリア機能が低下しがちな肌と相性が良いです。
ニキビ肌・脂性肌・混合肌の方は、ホホバオイルを。皮脂の組成に近く、ミネラルオイルほど密着しないため毛穴に詰まりにくく、酸化しにくいのでアクネ菌のエサにもなりにくいオイルです。ただし、植物性のアレルギーが気になる場合は、ミネラルオイルを選ぶと安心です。
なお、ホホバオイルはアレルギーを起こしにくいと報告されています(下記出典)。

まとめ|元エステがたどり着いた「引き算」の答え
オイル洗顔は、私にとって、これまでの常識をくつがえす出会いでした。「肌に負担をかけず、しっかり汚れを落として、たっぷり保湿を」とお客様に伝え続けてきたのに、クレンジングも洗顔料も使わず、特別な保湿をしなくてもうるおっている方法があったのですから。
半信半疑で始めた私ですが、今ではもう、以前のダブル洗顔には戻れません。私の場合は、毛穴の黒ずみが目立たなくなり、お風呂上がりのつっぱりも感じなくなりました。もちろん感じ方には個人差がありますが、洗いすぎに心当たりのある方には、一度試してみる価値があると思います。
私が使っているホホバオイルは、主にエステサロンで扱われる商品ですが、一般の方でも購入できます。よければ参考にしてみてくださいね。
毛穴の黒ずみが、どのような理屈で目立たなくなるのかは、こちらで詳しく解説しています。
また、皮脂のテカリやポツポツ(脂腺増殖症)に深く悩んでいる方は、皮膚科での治療という選択肢もあります。元エステの私が実際に試した体験は、こちらにまとめています。




